サポートブック いったん卒業

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Nice!

私達がサポートブックを作り始めたのは、幼稚園を転園して年長組に進級する時でした。
小学校に入学する時のサポートブックは、かなり頑張って作ったことを覚えています。
それから6年生まで、毎年更新して7年間作り続けました。

けれど小学校卒業をもって、いったんサポートブックは卒業しようと思います。
ひとつは、すべてをオープンにしてしまうことが怖くなったから。
そしてもうひとつ。TO君が成長してくれてサポートブックという細かな情報を
示さなくても、TO君が自分の力で、みんなと同じ様にできるようになってくれたから。
もしかしたら、またサポートブックが必要になる時がくるかもしれません。
その時は、またサポートブックを作ろうと思います。

サポートブックを作っていて良かったことは、TO君の特性を理解しようとしてくれる先生は、
ちゃんと読んでくださってTO君の困り感を分かろうとしてくださったことです。
しかし、自分の指導が一番正しいと考えておられる先生には1ページも読まずに
ほっておかれました。そればかりか、私達が学校に対してTO君のことをオープンに
していることで「カミングアウト」を強要されました。
私達は、「カミングアウト」はTO君が選ぶことだと考えています。
TO君の一番大切なことを大人(親や教師)が勝手に決めていいわけはないと思うのです。
「カミングアウト」の件で「TO君の特性のことをオープンにして入学しなければ良かった。」と
とても後悔しました。
ちゃんとサポートブックを読んで、TO君のことを理解しようとして
優しく見守ってくれた先生方がいたことも忘れそうになりました。
それくらい負の感情は、影響力が強く、たまらない気持ちになりました。

幸いTO君は、小学校入学時と比べものにならないくらい成長してくれました。
支援学級を卒業して1年経ちました。
中学校も通常学級で入学します。
ここで一つの区切りにしようと思います。
入学する中学校には、資料(A4)1枚を持っていって、TO君の困り感について
説明をする予定です。
先生方にTO君の困り感のことを話すことは、小学校6年間で、ずいぶん慣れたし
少し度胸もつきました。
何よりこの資料1枚のやり方は、TO君の困り感を的を絞って伝えられて
どうしたらTO君のためになるか、ということで意見が出やすいことがいいところだと
思います。
私達からは心配な事やお願い、先生方からは、それに対する質問、支援者の先生方からは
的を絞ったアドバイス。そういう流れが出来やすいと感じました。
TO君の困り感を伝えること。
それが出来れば「サポートブック」という形でなくてもいいかなと思えました。
中学校では、このスタイルで頑張ってみようと思っています。

※「サポートブック」というキーワードで検索して、このブログに来て下さった方へ
私は、「サポートブック」をいらないというつもりはありません。
ただ成長と共に、形をかえてもいいのかなと思います。
中学校入学という時期で、形をかえていいものなのかは分かりませんが、
TO君が困った時、その時々に、TO君の困り感を伝えるようにした方が
私達がいる今の環境(特別支援教育が進んでいない地方の街)にはいいのかなと考えました。
きっと一人一人の環境や時期で違いがあると思います。
「サポートブック」を作らないことも前向きな選択として選択肢にあっていいと思っています。

 

投稿者: ゆっくりいこう 投稿日時: 2014-04-23 (水) 11:42