当たり前の社会の中で過ごす権利

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Nice!

ツヨは週2回幼稚園に行っています。朝から帰るまで専任の介助の先生が常に一人ついてくれていて、本当に安心して通わせることができています。朝の集まりや、園庭遊び、お弁当などの時間は、比較的落ち着いて過ごすことができます。とは言え、思いっきり自閉症のツヨ。先生が前で話していることはチンプンカンプン。時間をかけたプログラムでは、途中であきてしまい、大勢の園児たちの声には、介助の先生の胸に顔をうずめ、耐えられなくなると部屋を出て行ってしまうこともたくさんあります。そんな時、介助の先生と二人っきりで過ごせる場所を見つけました!と、園から連絡がありました。ほんの少しの間、そこで気持ちを落ち着けるといいですね、と。ありがたいです。そして、なんと、そこで個別に課題のようなことをしてみようと思います、と先日言われました。その話を聞いたのは、いつもはバスで帰るツヨとコトを、車で迎えに行った時のことでした。部屋に入ると、園長、担任、介助の先生、そして介助の先生のお知り合いの方が、噂のつよくんに会いたい、と丸一日見学にきていました。その方は自閉症をよくご存知の民間施設の先生らしく、ちょっと様子を見にきてくださったとのこと。その先生が介助の先生に一日かけていろんなお話をしてくださったのでしょう。介助の先生が、あと半年の間を、大事に、少しでも実のあるものにしたい、と、思いを新たにしてくださっていました。こんな手のかかる子、早く卒園してホッとしたいと思われても仕方のないところ。それなのに、こんなに温かな先生方に囲まれて、幸せです。ツヨも私も。刺激や不安にさいなまれた時、逃げたり泣いたりしてしまうツヨに、幼稚園に通わせることがプラスなのか考えることもありました。でも園庭でお友達と二人乗りの自転車を満面の笑みで乗り、お友達にワイワイ囲まれて、こちょこちょされて大笑いし、自分もこのクラスの一員とばかりに、しっかりと席に座ってみんなの様子をみているツヨをみると、一人でいるのが好きなのではない。みんなを見ている。参加している。参加したいんだと気が付きます。ただ、多すぎる刺激は本当につらいんだろうなと。そして、ウロウロしたいのではなくて、やることがわからなくてウロウロしているのだと。やることがあると、とっても生き生きします。お母さんが持たせてくれた課題、一日で全部クリアーしました。今日幼稚園に迎えにいったとき、担任の先生からそんな言葉をもらいました。あと半年、楽しもうね、幼稚園。すべての小学校や教育現場で、必要な子にはきっちり介助をつけ、しかるべき配慮をし、教員も知識を持ち、いろいろな子がそこで過ごす。ともに認め合って、成長していく。それが本来の教育だと思っています。いつか何年も何十年も何百年もずっと先、「昔は子供たちは分けられていたんだって」といわれるような社会ができていると信じたいです。                       よかったら応援のクリックをお願いします! ↓

投稿者: 手をつないで行こう 投稿日時: 2008-10-01 (水) 00:13